【著者】結城康平
【発行】株式会社カンゼン
A5判/288ページ
2021年5月17日発売
今、欧州を中心にペップ・グアルディオラ、ユルゲン・クロップをトップの座から引きずり下ろそうと、最新鋭の理論を武装した「青年監督」たちが虎視眈々と牙を研いでいる。
フットボールの未来を担うユリアン・ナーゲルスマン(RBライプツィヒ監督)とぺパイン・ラインダース(リヴァプールアシスタントコーチ)を筆頭に、現在のトップ監督を蹴落としていくモダンフットボールの申し子たちを一挙に収録。
思考、ゲームモデル、相関図、将来像などを紐解きながら、近未来のフットボール界を牛耳る監督を占う。
【構成】
はじめに
1章:青年監督の成功譚
2章:未来を担う二大巨頭
ユリアン・ナーゲルスマン 青年監督の先頭を走るポジションレスフットボールの権化
ペパイン・ラインダース カオスさえも自由自在に操るクロップの影武者
コラムi 指導者たちに再注目されるブリテン諸島
コラムii 青年監督を支えるポジショナルプレー
コラムiii 需要が高まる個人指導のスぺシャリスト
3章:プレミアリーグ
ミケル・アルテタ ポジショナルプレーを柔軟に再解釈する「ザ監督」
イアン・キャスロ 決して哲学を曲げようとしない育成の発明家
スティーヴン・ジェラード リヴァプールの価値観を知るリーダーオブリーダー
ジョアン・サクラメント モウリーニョが強奪した「ネクストスペシャルワン」
フランク・ランパード 若手の用兵術を武器に再出発を期すチェルシーのレジェンド
ジョルト・ロー 世界的名手をチームプレーヤーに導くマンマネジメントの達人
クリス・デーヴィス 智将ロジャースが絶対的な信頼を置く分析マスター
ダヴィデ・アンチェロッティ 尊敬する偉大な父の背中を追う物静かな努力家
4章:リーガ・エスパニョーラ
シャビ 凱旋の時を見極めるバルセロナ最後の希望
ラウル・ゴンサレス 白い巨人の複雑な権力構造に耐えうるカリスマ
ディエゴ・マルティネス [4-2-3-1]を巧みにを操るグラナダのメシア
アルフレト・スロイデル バルセロナの哲学に適合する「従順な騎士」
シャビ・アロンソ 様々なオプションを用意する柔軟すぎる将軍
5章:ブンデスリーガ
マルコ・ローゼ 宝石ハーランドを授かった昇竜のプレッシングマスター
ペッレグリーノ・マタラッツォ ナーゲルスマンを驚かす「数的フットボール」を駆使するインテリ
レネ・マリッチ 戦術ブロガーから成り上がった欧州最先端の分析家
モリッツ・フォルツ ナーゲルスマンに足りない「経験」を補完する存在
ダニー・レール 欧州王者で腕を磨く「RB流プレッシング」の宣教師
ティム・ヴァルター 革命的ビルドアップ戦術を発案したドイツの奇才
ミロスラフ・クローゼ 教育に重きを置く「QUIETONE」
マルセル・ダウム レヴァークーゼンを支えるドイツ最高峰の天才アナリスト
コラムIV ドイツが誇る欧州最高峰の指導者教育
6章:セリエA
シモーネ・インザーギ 再生マネジメントを得意とする[3-5-2]の使い手
アンドレア・ピルロ オーソドックスなモダンフットボール信者
ジェンナーロ・ガットゥーゾ バランス感覚が本領の「番犬メンタリスト」
コラムV 世代交代が進まない戦術の国イタリア
7章:欧州その他・南米
ジョン・ケネディ 「セルティックのあるべき姿」を追い求める不屈の男
ジェシー・マーズチ [4-2-2-2]と「サルの原理」を重要視する米国の象徴
ダニー・バイス 実利的なアプローチで勝利を求める「オランダのシメオネ」
セバスティアーノ・ポチェッティーノ 父をも圧倒する現代理論を持つフィジカルのスペシャリスト
ティエリ・アンリ 自らの「ベース」を探すヴェンゲルが寵愛した弟子
パトリック・ヴィエラ さらなる変化を追い求めるCFGの有望株
ショーン・マロニー 現実的なアプローチを好むマルティネスの右腕
エルナン・クレスポ 「横移動の崩し」を得意とする開花間近の苦労人
マルセロ・ガジャルド リーベルに統一モデルを設定した南米最高の若手監督
ガブリエル・エインセ リベロシステムを復権させたビエルサの正統後継者