【著者】飯倉義之
【発行】株式会社カンゼン
A5判/208ページ
2020年4月13日発売
江戸の「怪異」と「魔界」を探る本
今なお残る江戸の“闇”を散策する
妖怪変化、幽霊、怨霊──
江戸の町には魔物や化け物が蠢いていた……
幕府の厳しい統制下にありながらも、さまざまな文化が花開いた江戸の町。
華やいだ側面がある一方で、江戸の町は魑魅魍魎が跋扈する「魔界」という側面ももっていた。
河童、天狗などの妖怪をはじめ、狐や狸などの動物の化け物、平将門や新田義興などこの世に恨みを残して死んでいった怨霊たち、お岩やお菊などの女幽霊、歌舞伎や講談などにも取り上げられた怪談話──江戸は鬼の進入を防ぐための「鬼門封じ」がほどこされている町であり、そもそもが「魔界」たりうる町だったといえる。江戸っ子を恐怖に陥れた「魔界」に迫り、江戸文化のひとつの側面を見ていく。
【目次】
第一章 江戸を魔物から守る「鬼門封じ」
─鬼の出入り口をふさぐ 四神と寺社
第二章 江戸に蠢く「怨霊」に迫る
─実在した人物が江戸の人々に祟る恐怖
第三章 江戸にあら われた「妖怪」の真実
─天狗、河童、変化…妖怪の正体をひもとく
第四章 恨みを残した「女幽霊」の正体
─幽霊と妖怪は何が違うのか?
第五章 江戸の「魔界」を探訪する
─今も残る魔界の痕跡を辿る